20代前半、私は「結婚はしない」という結論を出しました。 実際、自分自身を支えることで精一杯。 (いや、家族に支えてもらってようやく成り立っている生活で) これから先の自分の人生、相手の人生、さらには親の人生… 家族を背負うには、責任も負担も大きすぎる。 子育てに関しても、できなければ困ることが多すぎます。 人の手助けや支援を受けるにせよ、 重度の障害には、気持ちだけではどうにもならない 体的、費用的な問題が大きかったのも事実。 私なりに時間をかけて、考えに考えた結果でした。 20代後半の介護経験でさらに現実を直視することになり、 考えさせられたこともたくさんありました。 とにかく、少しでも自身の自立を優先して、 様々な事態に対応できるよう、早めに結婚以外の道を探ることを決めました。 (家族には申し訳ない気持ちですが、それなりに理解してくれました) 『リウマチだから結婚できない』ということはありません。 実際、たくさんのリウマチさんが結婚し、子供を育てています。すごい努力で。 始めてしまえばやるしかない。頑張ってしまうのかもしれません。 一方で、結婚以外の選択肢もあるんじゃないかと思っています。 私も結婚という生き方を選ばなかったけれど、 結婚や子育てについて、知識として学んでおきたいと思っています。 30代の手前は、周囲が次々結婚して子育てが始まる時期。 さすがに、隣の芝生が青々して見えることから逃げることはできません。 そこで、少し柔軟性を持たせることにしました。 長い目で見て、条件が整ったらまた考えればいいと。 互いの存在に対する価値観も変わっているかもしれないから、 第2第3の人生の選択肢として、残しておこうと思います。 |
私はこの10年、ずっと支えられる側として生きてきました。 その間に、罪悪感にさいなまれた人の手を借りる生活にも慣れてきました。 が、そのうちの数年間、介護の現場に携わることになって、 支える側の精神的な負担や、体力的な限界を知ることになりました。 人が人を介護するということは、人が人の命を預かるということ。 気を抜けない緊張した日々もありました。 特に長い期間、介護を続けるためには、 そういった現実から完全に離れる時間が重要になってきます。 それはけっしてお年寄りの介護に限ったことではなく、 日常を家族の手を借りて生きている自分にも同じことが言えます。 家族に少しでも私の介助という現実から離れる時間を持てるよう、 私自身も自立に努めてきたつもりだったけれど…。 ある程度軌道に乗った今でも、これで本当に良かったのか、 まだ出来ることがあるんじゃないかと揺れ動いています。 もっと自立しなきゃ…とできないことまでやろうとして、 20代後半は何かとバランスを崩すことが多かった気がします。 家族もいずれ年をとります。 障害者ではあっても、いつか娘である自分が 何かの形で家族を支えなければならない時も必ず来ます。 本当の意味での自立…それが今後の課題になりそうです。 |